無題
2006年10月2日無題です、誰が何と言おうと。
疲れました・・・・・今日は疲れるようなことは何もしていないはずなのに。
では、小説に入ります。
『総てに捧げる抒情詩』
第六話
「そっちは?」
「おっけい。良心は痛むけど。で、次は?」
「学校の不良を叩きのめしに行くよ。」
爽やかな笑顔で言ってのける。ふざけんな。
「その理由は?」
「其処が一番危険だし、其処から潰すのが一番早いんだよ。」
「力技で?」
「言っても通じないなら身体に覚えさせるのが一番。」
その発言だけだととても怪しいんだが。
まあ、どんなに言ってもあたしは作戦すらろくに知らされてないからしょうがない・・・・・というわけで。
「コレでいいんだな?」
あたしは怒りを抑えつつ、笑みを浮かべて二人に問う。手に握り締めたフェンスが軋んだ。不良達は、身を寄せ合って震えていた。普段の言動からは想像もつかない可愛らしい姿だが、何となく悲しい。
「そんなに怒らないでよ葵君。まぁ、此処から先は俺達の領域だから安心して。」
「どう安心しろと?ていうか、びびらせるならお前らだけで十分だろ!」
「俺達の恐怖は漠然とし過ぎているんだよ。その点、葵君は物凄く現実的な恐怖を与えられるだろう?」
と言ってフェンスを指差す。先ほど力ずくで取り外したそれはもう既に原形を留めてはいない。
「葵、かっこいい。」
「ありがとう真理。」
喜んでいいのかどうかは分からないが、真理が褒めてくれているらしい事はわかったのでとりあえず礼は言っておいた。
「さて、これから君達に魔法をかけないとね・・・・・。」
「ま、魔法なんてあるわけないだろ!」
「それは君たちが決める事ではないよ。」
聖の凛とした声が響く。正直言って、迫力がある。舜の方は黙って笑みを浮かべている。これはこれで怖かろう。
「第一、幽霊なんて存在は信じるのに魔法は信じないなんて不思議な話だ。一つ忠告しておこう。深入りしない方がいい。君達の手に負えるようなものじゃない。」
「何の・・・・・。」
「噂だよ。屋上の自殺者の。」
彼らの顔色が変わった。
「そ、そんなの・・・・・。」
「『お前達には関係ない』?そう思うかもしれないけど、それは違うよ。君達の行動はとても迷惑なんだ。この学校の守護者としては、ね。」
つい、と目を細める。威嚇するような仕種だ。
舜がそれに追い討ちをかける。
「君達の手には負えないよ。真相を調べようとなんてしないほうがいい。」
青ざめる生徒達を前に、あたしと真理も普通に立ってはいるが事情は把握できていない。恐らく、この生徒達以上に。
二人が何か色々し始めたのを見て、フェンスを放り投げてあたしと真理は二人から少し離れた。もうあれで二人のフィールドになった。あたしがその場に居合わせる理由は無い。
「釈然としないな。」
「うん。」
見上げた空は雲があまり無く、なかなかいい天気だった。釈然としない気分にはそぐわないほど。
続く。
では、今日はコレにて。
疲れました・・・・・今日は疲れるようなことは何もしていないはずなのに。
では、小説に入ります。
『総てに捧げる抒情詩』
第六話
「そっちは?」
「おっけい。良心は痛むけど。で、次は?」
「学校の不良を叩きのめしに行くよ。」
爽やかな笑顔で言ってのける。ふざけんな。
「その理由は?」
「其処が一番危険だし、其処から潰すのが一番早いんだよ。」
「力技で?」
「言っても通じないなら身体に覚えさせるのが一番。」
その発言だけだととても怪しいんだが。
まあ、どんなに言ってもあたしは作戦すらろくに知らされてないからしょうがない・・・・・というわけで。
「コレでいいんだな?」
あたしは怒りを抑えつつ、笑みを浮かべて二人に問う。手に握り締めたフェンスが軋んだ。不良達は、身を寄せ合って震えていた。普段の言動からは想像もつかない可愛らしい姿だが、何となく悲しい。
「そんなに怒らないでよ葵君。まぁ、此処から先は俺達の領域だから安心して。」
「どう安心しろと?ていうか、びびらせるならお前らだけで十分だろ!」
「俺達の恐怖は漠然とし過ぎているんだよ。その点、葵君は物凄く現実的な恐怖を与えられるだろう?」
と言ってフェンスを指差す。先ほど力ずくで取り外したそれはもう既に原形を留めてはいない。
「葵、かっこいい。」
「ありがとう真理。」
喜んでいいのかどうかは分からないが、真理が褒めてくれているらしい事はわかったのでとりあえず礼は言っておいた。
「さて、これから君達に魔法をかけないとね・・・・・。」
「ま、魔法なんてあるわけないだろ!」
「それは君たちが決める事ではないよ。」
聖の凛とした声が響く。正直言って、迫力がある。舜の方は黙って笑みを浮かべている。これはこれで怖かろう。
「第一、幽霊なんて存在は信じるのに魔法は信じないなんて不思議な話だ。一つ忠告しておこう。深入りしない方がいい。君達の手に負えるようなものじゃない。」
「何の・・・・・。」
「噂だよ。屋上の自殺者の。」
彼らの顔色が変わった。
「そ、そんなの・・・・・。」
「『お前達には関係ない』?そう思うかもしれないけど、それは違うよ。君達の行動はとても迷惑なんだ。この学校の守護者としては、ね。」
つい、と目を細める。威嚇するような仕種だ。
舜がそれに追い討ちをかける。
「君達の手には負えないよ。真相を調べようとなんてしないほうがいい。」
青ざめる生徒達を前に、あたしと真理も普通に立ってはいるが事情は把握できていない。恐らく、この生徒達以上に。
二人が何か色々し始めたのを見て、フェンスを放り投げてあたしと真理は二人から少し離れた。もうあれで二人のフィールドになった。あたしがその場に居合わせる理由は無い。
「釈然としないな。」
「うん。」
見上げた空は雲があまり無く、なかなかいい天気だった。釈然としない気分にはそぐわないほど。
続く。
では、今日はコレにて。
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